ここのところ管理人さんに怒られてパニックになったり、死体を隠す夢をまた見るようになって動揺したり、母の命日から筆舌に尽くし難い罪悪感で動けなくなったり、頓服三昧の日々を送っていた。
そんな中、8か月ぶりにカウンセリングに行ってきた。
いろいろなお話をさせていただいたが、先生がおっしゃった話をまとめる。
私が幼少期に親から受けていた扱いは今の基準で言えば完全に虐待であり、私は『虐待サバイバー』として頑張って生き抜いてきたと言える。そして私は内向きの自責思考をするタイプなので親への罪悪感が強く、より一層感情が複雑に絡み合ってる。『死体を隠す』夢というのはかなりシンボリックな夢らしい。誰かに注意されてパニックになったり親に強い罪悪感を感じたりする私はPTSD、具体的には『複雑性PTSD』なのだそうだ。
帰宅してから調べてみた。日本心理学会によれば『複雑性PTSD』とは、児童期虐待などの持続的反復的なトラウマ体験によって通常のPTSD症状以外の多様な症状が出現するような障害のこと。
PTSDとの違いは、PTSD症状に加えて「感情調整の困難」「否定的な自己概念」「対人関係の困難」(下記参照)を全て有し、それらが機能障害を伴って続くことそうだ。
症状 | 説明 | PTSD | 複雑性PTSD |
---|---|---|---|
再体験 | 鮮明で侵入的な記憶、フラッシュバック、悪夢などによる出来事の再体験 | 〇 | 〇 |
回避 | 出来事に関する記憶・思考の回避、思い出させる活動・状況・人の回避 | 〇 | 〇 |
脅威の感覚 の高まり | 過剰な警戒心や予期せぬ音に対する驚愕反応などで示される、現在も脅威にさらされているという持続的な認識 | 〇 | 〇 |
感情調整 の困難 | 感情の過剰または乏しさ | 〇 | |
否定的な 自己概念 | 自分は弱く、敗北した、価値がないという信念、トラウマ的出来事に関連した恥・罪悪感・失敗の感情を伴う | 〇 | |
対人関係の困難 | 対人関係を維持したり他者に親密感を抱くことの困難 | 〇 |
あー完全にそうですわ。まさしく私これですわ。
それで先生と今後どうしたらいいのか話し合った。このまま墓場まで持っていくか、それとも治療するか。
この手の話を精神科の主治医にした時には「(毒親とか)あんまり深く考えないほうがいいですよ」なーんて軽く言われてしまったが、そんなの無理ゲーすぎる。考えないようにしたって実際にいろんな障害が出てるのだから生き辛いったらない。そりゃ治療できるなら治療したい。
その点公認心理士の先生は本当に頼りになるもので、どうにかしたいと言う私に『EMDR』という心理療法を提案してくださった。
これまた帰宅してから調べてみたところ、日本EMDR学会によれば『EMDR』とは「眼球運動による脱感作と再処理法(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)」のこと。なんでもPTSDに対してエビデンスのある心理療法らしい。なんじゃそりゃ。
先生によればEMDRを開発したのはアメリカの女性心理学者で、目をキョロキョロさせながら散歩したらネガティブだった気持ちがポジティブに変わったことに気づいたことが研究のキッカケだったらしい。
あー確かに!犬の散歩をしながら景色を見て歩いて帰ってくるとものすごく気分が好転するのは犬のおかげだと思って感謝しまくってたのだが、もしかすると眼球運動のおかげだったのかも(しらんけど)
それで実際どんなことをするのか伺ったら、たとえば先生が指を左右に動かすのでそれを目で追いかけながら頭の中のネガティブ領域にある事を考えると、不思議とその記憶がポジティブ領域に変わるとかそんな感じ?初耳学。
「やりたいです!お願いします!」と食い気味にその場で来月の予約をしたワタクシ。中には1回でもすごく効果が出る人もいるらしく楽しみすぎてワクワクが止まらない。意外と単純である。
(余談)
以前ちょっと書いた『アダルトチルドレンは「過緊張」で身体がガチガチだ』という話。
先生に話したら「それだったら『臨床動作法』がいいんじゃないかなあ」と言われたのだが、残念ながらうちの先生はそれを人に教えるほどの技術は持ち合わせていないらしい。ざっくり言うと自分で自分の筋肉を緩めることができるようになるらしいのだが、『自律訓練法』や『筋弛緩法』ともまた違って何やら説明するのが難しいらしい。いろいろな心理療法の中で日本で開発されたものは2つあるのだがその1つだとか。なにそれ気になる。
検索したらYouTubeで紹介してる人もいたけど、動画見てればできるようなそんな簡単なものじゃないんだろうなあ。たぶん。
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