今日もまた夫の行動でどうしようもなく孤独を感じる出来事があった。うちの夫婦は『家族』ではなくただの同居人なのだから仕方がない。勝手に『家族』としての役割を期待してしまった私が完全に悪い。夫に無言でバタンッとドアを閉められて一人ぼっちになったけど、なるべくイライラしないように目をつぶり深呼吸をして気持ちを整えた。
そうしていたらなぜだか母のことを思い出してしまった。私の人格を無視して毎日毎日父の悪口を聞かせてきた母の顔、怒りに満ちているのに目に表情がない般若の面のような母の顔。
それから父のことを思い出してしまった。「怒ってた?ママが?優しかったでしょ?ママが?いつ?全然気がつかなかった」と言って目を見開いた異星人のような父の顔。
結局うちの家族は誰一人として私のことを生身の人間として見てくれたことはなかったな。本当の意味で愛されたことなんてなかったな。私はそこにいればいいだけの存在。『出来のいい娘』『愚痴を聞いてくれる娘』『何でもやってくれる妻』というステータスだけを提供する存在。私がアンドロイドに置き変わっていても、たぶん誰も気づかないし誰も困らない。むしろ病気になったりすると迷惑そうだし、うちの家族にしてみれば私がアンドロイドの方が都合がいいのかもしれない。あるいは本当に私のことをアンドロイドだと思ってるのかも。
私にだって心があるのにな。なんなら脳の処理速度やワーキングメモリが人より発達してるから、考えてることは誰よりも多いのに。全部見えてて全部聞こえてて全部覚えてて全部わかってるけど、ずっと黙ってずっと笑って、物にも当たらず大声も出さず、自分で自分をどうにかコントロールして狂わずにいる私って本当にすごいんだよ。
誰もほめてくれないから自分でほめる。
本当にすごいんだよ。
もう十分がんばったよね。
なんのために生きてるのかな。
どうして生まれてきちゃったのかな。
もう疲れた。
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