老いていく体

 最近、なんだか体の調子が悪い。

 朝とにかく起きることができない。ベッドで起き上がってもしばらくボーっとしたまま数時間経過して、いつしか昼になっている事はザラ。歩き始めて家事をしていてもすぐ座りたくなってしまい、座っている姿勢をキープするのも怠くてそのままソファにごろんと横になってしまう。

 関節リウマチの合併症?で貧血になってしまったのも原因の1つかもしれない。でもここ数年で急激に身体のあちこちに不調が出るようになり、めっきり体力が奪われて、いわゆる「寄る年波には勝てない」ことをひしひしと感じるようになってしまった。

 体調が悪いとネガティブ思考に拍車がかかり、すぐに思い出すのは突然の不調から1か月で急逝してしまった母の事と、会うたびに少しずつ小さくなっていく父の事。よく食べよく寝てよく笑い、元気だけが取り柄だと言っていた強い両親ですらいつかは老いて死ぬという現実が、実のところいまだに受け入れられない。親と言うのは私の中で絶対的権力者の存在であって、インナーペアレント(自分の頭の中にいる厳しい親)として君臨している存在と同じもののはずなのに、目の前には遺影の母と少し弱くなった父がいるというギャップに混乱してしまうのだ。

 人間はどうして死ぬのかなあ。ヒトの細胞は、どんなに長くても120年で細胞分裂を終えるらしい。私より先に死ぬことはないとすら思っていた母があっけなく亡くなった。私はインナーペアレントのアップデートをできないままインナーチャイルドを抱きしめたまま、身体だけどんどん徐々に弱ってこのまま死ぬのだろうと考えるようになってきた。エンディングノートは既に記入しているが、そろそろお墓や財産の処分を具体的に誰かに頼まなければいけない。

 ああでも、その前にまだ送らなければいけない人たちと愛犬がいる。それまで元気でいられるだろうか。その時私は耐えられるだろうか。本当は今すぐ逃げ出したい。

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