泣けなくてごめんね

愛犬こころを見送ってから、特に泣くことも悲しむこともなく淡々と普通の日々を過ごしている。

まだこころは同じ部屋で同じ場所で寝ていると思っているから、寂しさもない。
振り返ってこころがいないと「そういえば亡くなったんだ」とは思うものの、それは何年も前の思い出のよう。
あるいはこころが空想上のペットだったのではないかと思ったりもする。
逆に、私という人間が空想上の存在なのかもしれないし。
今見ている映像は、誰かの目から見た景色を画面として見せてもらっているだけなのかも。

昨日メンタルクリニックに行って、主治医に笑いながらこの話をした。
すると先生は「それ、解離してるんじゃない?」
解離・・・心が壊れないために脳が行う最終的な防衛反応ね。
だとしたら無理に思い出して泣く必要もないのかもしれない。
だって思い出してしまったら、壊れてしまうんでしょう?

ただ、こころを見送ったことは頭では理解しているから、本当に本当に酷い飼い主だと思う。
ごめんねこころ。
泣いてあげられなくてごめん。

一方で、意識と違って身体は正直だ。
食欲がないのに食べ物を無理やり口の中にいれているせいか、お腹がずっと下ってる。
頓服と眠剤を多めに飲まないと眠れない。
おかげで体重がちょっと減った。
なんでだろうね変なの。

今朝ぼんやりしていたら、横を通り過ぎた夫がハグしてくれて
「これからは二人で生きていこうね。二人でいろんなところに行こう。」
と言ってくれた。
普段は私との間に太い境界線を引いている人ではあるが、彼は彼なりに悲しみの中にあるだろうし、私のことも心配してくれているのかもしれない。

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