ドライブしていると罪悪感をおぼえる

私はドライブが好き。
この季節のドライブは本当に気持ちがいい。桜吹雪の中を走るのもよいが、5月の新緑の季節はもっと好き。社会からも面倒な人間関係からも解き放たれて、その一瞬は嫌な事もスーッと忘れられる気がする。

でも母が「最後にドライブしたい!箱根に連れてって!」などと亡くなる少し前にずっと父にワーワー言ってたのに、寝てなきゃダメなどといってどこにも連れて行ってあげられなかったことが心残りで、最近はドライブしていてもどこか罪悪感みたいなものが拭えなくなってしまった。きれいな景色を見るとどうしても「母に見せてあげたかったな」「私ばっかりお出かけしててごめんなさい」と思ってしまうのだ。

母は元々自分からどこかに行きたいなどは言わない人だったのだが、父と喧嘩するたびに「本当はドライブ行きたいのに!」「みんなあちこち行ってるのに私だけどこにも連れて行ってもらえない!」と文句を言ってた人だった。そのたびに私は母から「あなたはいいわね旦那さんが車でどこかに連れ出してくれる優しい人で」などと僻まれていた。

いや、私は自分でどこかに行きたかったら行きたいって言うし、自分で調べて計画して予約までする。母は自分でそうしないのだから他人にブーブー言う筋合いはないのではないか・・・生前はそう思っていた。

でも母亡き今、母の最後の願いもかなえてあげられなかった私は、本当はもっと私が母をあちこち連れて行ってあげなければいけなかったのではないかと悔やんでも悔やみきれないのだ。なんて親不孝だったのだろう。世の中には一緒に旅行しまくってる母娘もたくさんいるのに、私は逆に母を避けていた。母は絶対に父より長生きすると思ってたし、父が先に他界したらその後ゆっくり母とどこかに行けばいいかなぐらいに思っていたところもあった。でももう母はいない。

今は何をしていても心から楽しめない。自分だけ楽しんでいると「あなたはいいわね」とぼやいていたあの母の顔が浮かんでくる。一種の「サバイバーズ・ギルト」(奇跡的に自分だけが生き残ってしまった罪悪感)にも近い感覚なのかもしれない。私も母と一緒に死ねばよかった、むしろやりたい事がたくさんあった母のかわりに、特にやりたい事もない私が死ねばよかったと思ってしまう。

どうやったら克服できるのかなあ。認知行動療法の「反証」(そうとも限らないと考え直す)をすることすら罪に感じてしまうのだから根は深い。

コメント

  1. あおい より:

    こんばんは。桜満開ですが、またお天気下り坂みたいですね。

    ぐりえさんは行きたいところに行かれていいと思います。ぐりえさんの目に映る風景を、お母さまも見ていらっしゃるんじゃないでしょうか。
    私は体調不安定で、ひとりで遠出は出来ない(倒れたらどうしよう、とか考えてしまう)のですが、娘がいろいろな所へ連れて行ってくれる時、母も見ているかな~と思ったり。自己満足かな?
    この年になって、出来るだけ綺麗な景色や絵画とか、目に焼き付けたいなと思ったりもします。

    夜更かし依存は、全く同じです!夜中にテレビを見ていると、偶然面白い番組に出くわしちゃったりして(笑)結局終わりまで見てしまったり。
    あんまり夜更かしすると、翌日の午前中がフイになってしまうので良くないな、とは思うのですが、早く(0時頃)に薬を飲んでしまうと、決まって2時に中途覚醒しちゃう。それが嫌で夜更かしに拍車がかかった気がします。

    相変わらずの暮らしなので、夫には元気で長生きして欲しいです。もちろん、いくらにも!
    それでは、また(*^ー^)ノ♪

    • どんぐりえ どんぐりえ より:

      あおいさん、こんばんは。
      いつもありがとうございます。もう沁みついた罪悪感みたいなものは仕方ないですね・・・生きていた頃はずるいずるいと言っていた母も、今ではあおいさんのおっしゃるように私と一緒に見ていると信じます!気になるのは一人暮らししている父で、本当は親孝行しなければいけないと思いつつ何もできていなくて気が重いです。
      夜ふかし仲間ですね!同じく早めに眠剤飲めないです。お仲間がいて一人じゃないと思うと少し気楽です(笑)

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