検査の日

うつ病

 MRI検査へ出かける直前に、母から電話があった。私が子宮筋腫の件で先日病院へ行ったことを姉から聞いたらしく、まず一言目に「手術しないんでしょ?」と言われた。手術したらいけないと言われているような気がして、これから検査に行くとは言えなかった。母はよく「私なんて子宮筋腫が何個もあったけど我慢したんだから。」と言う。閉経後の何かの検査で、医師から子宮筋腫の跡が何個かあると言われたのだそうだ。症状が全く違うのだからナンセンスな話なのだが、これを聞くたびに「私も我慢しないといけないんだろうなあ」といつも何も言えなくなってしまう。
 けれども今日は、少し冷静になれた。たぶん母は母なりに、私の不安を取り除こうとしてくれているのだ。それを勝手に「禁止」と捉えてしまうのは私の悪い癖。母と私は違うのだし、私は私の判断で動けばいい。そう気持ちを切り替えることができて、黙って検査へと向かった。
 MRI検査を受けるのは2度目である。体をベルトで固定されて筒の中にスーッと入っていくと、ちょっと非日常な感じにワクワクした。自分が特別な扱いを受けている気分になるからだ。こういう事が嬉しいなんて、私はやはり本当は”病弱な自分”が好きで自己愛がとても強いのだと思った。カンカンという音を聞きつつ「そもそもそういう性格だからうつ病になったのだろうなあ」と全然関係ない事を思いながら、目をつぶっていたら検査が終わった。
 検査結果は来週聞きに行く予定。

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