蜜月期

続々・どんぐりの背比べ

 ここ数日は母のことばかり考えていてどんどん頭でっかちになってしまい、頭の中で母のおばけが暴れまわっていた。本当に困り果てた私は、逆に母に電話をするという行動に出た。するとなんと母は上機嫌。ものすごく優しかった。悩んでいたのは何だったのだろうと思うほど。本当はいい人なんだと安心した。私が悪かったと反省すらした。
 いわゆるモラハラの蜜月期であることは百も承知。それでももしかしたらこれからはずっとこのままの優しい母でいてくれるのではないかと期待してしまう哀しい子供なのだ。専門家に言ったら怒られそう。まさに母に完璧にコントロールされている娘の典型パターン。それでも私は母を見捨てることはできないのだと思う。幸い私には子供もいない。このまま母と心中するしかないのかなとどこかで諦めている。

 昨日クローズアップ現代で「“凛(りん)とした最期”を迎えたい~本人の希望をかなえるには~」を見た。最近は「延命治療はお断りします。」という高齢者自身からの希望が多いそうなのだが、いざ容体が急変すると家族からは「子とすれば親は少しでも長生きしてもらいたい。」などと延命治療を望む声が強く、また医師も家族から訴えられるのではという不安や使命感などから延命治療せざるをえないのだという。
 うちの両親だったらどうするのかなと考えてしまった。母などはことあるごとに「延命治療はやめてね。」と言っているし、私も自分がされたら嫌なので今のところそれに同意なのだが、実際その時になったらわからない。やはり長生きして欲しいと思うようになるのか。はたまた冷たい子供と思われたくなくて世間体を気にして延命治療を選択するようになるかもしれないと、自分で自分を深読みしてしまった。

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“凛(りん)とした最期”を迎えたい~本人の希望をかなえるには~クローズアップ現代
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