母性

うつ病

 昨夜、愛犬がひどく下痢をした。真夜中から1時間ごとに下痢をした。犬も辛そうだが、トイレや犬の身だしなみを整えるこちらも結構大変。犬も私も眠れぬ夜を過ごした。けれども不思議な事に、それほど嫌じゃない。犬が下痢をすると無意識のうちに起きて、せっせと世話をした。これが母性というものなのかなと思った。
 最近の学説によれば、「『母性本能』は、生物がなんの学習もせずに生まれつき備わっている『本能』ではない」と言われている。母性とは社会的な経験と学習で育つものなのだ。私は母になる教育など受けていないし、身近に小さな子供がいたことはないし、なにより子供が好きではない。当然、私に母性はないと思っていた。
 いつの間に母性が育ったのだろう。これも愛犬の可愛さがなせるワザなのだろうか。犬は1匹では何もできない。全信頼を飼い主に預けてくれる。素直に私の事を見つめる大きな目。いつしか、この子のためなら何でもしてあげたいと思うようになった。
 うつ病の私が犬を飼うなんて、負担が大きすぎるのではないかと迷った事もある。でも結果的に、私には良いチャレンジだったようだ。そしてふと思うこと。だったらうつ病の私にも子育てができたのだろうか。

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