2022年8月に関節リウマチと診断された私ですが、前回の記事から半年ほどたって治療に少しずつ効果がみられるようになってきました。発症から1年経過した現在、治療はどのように変わってきたのか、副作用との闘いについて・・・など経過報告です。
発症~半年間のまとめ
まず前回までの記事のまとめです。私の関節リウマチ発症から診断、そして半年間の治療はこんな感じでした。
- 突然の体のあちこちの不調と両足首の腫れ&痛みで5件以上のクリニックをさまよった結果、最終的に行った整形外科から基幹病院のリウマチ科へ紹介状を書いてもらうことができた。
- リウマチ専門医による問診・触診・レントゲン・血液検査等の結果から「(血清反応陰性)関節リウマチ」と診断確定。
- 「メトトレキサート」を週8mg飲むことで劇的に足の痛みとむくみが取れるが、薬剤性肝機能障害が出てしまったので週2mgに減らす。
- 痛みとむくみが再発してしまったので、メトトレキサート2mgにプラスして生物学的製剤「ケブザラ」→「シムジア」を3か月ずつ使用したが、効果が見られず。
生物学的製剤をあきらめてJAK阻害薬に変更
頑張って自己注射していた生物学的製剤でしたが半年以上たっても残念ながら効果は出ず、とうとう両肩が痛みと腫れでまったく上がらなくなってしまいました。ちょうどその頃なんと主治医の異動が突然決まってしまい、不安が重なってかなり思い悩んだりしていました。でも次の先生もとても話しやすい先生でホッとしたことを覚えています。
新しい主治医と相談して心機一転、生物学的製剤は一旦あきらめてJAK阻害薬という内服薬に挑戦してみることにしました。
JAK阻害薬は炎症性サイトカインによる刺激が細胞内に伝達されるときに必要なJAK(Janus kinase(ヤヌスキナーゼ)の略称)という酵素を阻害する、内服のお薬です。関節リウマチに対するJAK阻害薬の効果は、生物学的製剤とほぼ同等かそれ以上といわれています。
JAK阻害薬 | リウマチ性疾患と検査、薬剤について – 日本リウマチ学会
先生が選択したお薬は「リンヴォック」という、日本におけるJAK阻害薬の中では4番目に承認されたお薬です。(現在JAK阻害薬は5種類あるそうですよ。)
これまた薬価が高く、15mgの錠剤1錠が5,000円以上(3割負担なら1,500円以上)します。これを毎日飲むので、1か月で3割負担でも45,000円以上支払わなければなりません。もちろん高額医療費のお世話になるので、健康保険組合さまさまです。
するとなんということでしょう。2週間もしないうちに、みるみる足のむくみが引いてきたではありませんか!1か月もすると無くなっていた足首が完全に復活!肩もあがるようになって、野球観戦に行って万歳三唱をすることができるようになりました。バンザーイ!
チリチリするような慢性的な痛みはまだあちこちに残っていますが、杖がなくても歩けるようになったしどんどん良い方向に向かっているので、このまま続けていこうと思います。
前回も書きましたが、どの薬が誰にどのタイミングで効くのかは誰にもわかりません。主治医と二人三脚で試行錯誤して見つけていくしかないので、私にはリンヴォックが効きましたがこの記事を読まれている関節リウマチの患者さんにも効くかどうかはわかりません。
リンヴォックの副作用で気をつけること
JAK阻害薬ももちろん免疫の機能を下げる働きがあるので、あらゆる感染症にかかりやすくなるので注意が必要です。中でも私が気をつけている事や困った事をいくつか挙げてみます。
帯状疱疹のワクチンを打ちました
まず、リンヴォックの服用前に主治医からも薬剤師からも「帯状疱疹には十分気をつけて!」と言われました。そこで私は主治医と相談して、帯状疱疹のワクチンを打つことにしました。
関節リウマチの患者さんは免疫抑制治療をしているので、いわゆる”生ワクチン”は打てません。ですが帯状疱疹には”不活化ワクチン”である「シングリックス」というワクチンがあります。これまた高くて1本20,000円以上(自費のみ)のものを半年に2回打たなければなりませんが、背に腹は代えられません。
そしてワタクシ、この2回目のシングリックスの副反応がめちゃめちゃキツかったです。1回目の後は腕の痛みだけですんだので気楽に構えていたら、熱が出るわ出るわ39.0℃越えに2日半苦しみました。先生曰く抗体が頑張るからか?2回目の方が副反応がかなり強いんだそうです。知らなかった・・・
それでも2本打てば10年は9割の人に予防効果があると。安心です。
水虫になりました・・・
リンヴォックを飲み始めてから、偶然なのかもしれませんが足の指の皮がベリベリ剥け始めました。なにこれ!?水虫!?と思って慌てて皮膚科へ行って顕微鏡で見てもらいましたが白癬菌はいませんでした。
ただふやけただけだから放っておくように言われて安心したのもつかの間、それからしばらくすると赤いブツブツが指の間にできてくるではありませんか。その間も皮は何度も何度もベリベリ剥け続け、赤いブツブツはついに無数の水膨れになって痒くなってきました。
水虫はいないって言われたし、ググったら当てはまるのは「汗疱」なのかなあ?などと市販のリンデロンをヌリヌリしたらそりゃあもう痒くて痒くて(><)←ずっとこんな顔になってしまった。
翌朝あわてて皮膚科に再度行ったら・・・いました白癬菌。水虫にリンデロン塗ったら余計ひどくなるそうですよオクサン。先生曰く、皮が剥けて弱ったところに白癬菌がついて発症したんじゃないかと。きっとこれ免疫下がってるからですねと私は思いました。(個人の感想です)
そしてTwitter(X)で関節リウマチクラスタの方々の話を総合すると、関節リウマチ治療中の方々は総合的に皮膚が弱い。足の皮がベリベリ剥ける方もちらほらいらっしゃいました。そしてそして私と同じくリンヴォックを飲んでいる時にひどい目にあった方も発見!(個人の感想です)
ほんとみなさん気をつけましょうね・・・
ニキビができまくり
最近知ったのですがリンヴォックの副作用にニキビがある!リンヴォックはアトピー性皮膚炎の治療薬としても使われるのですが、そのページにこんな事が書いてありました。
服用中によくある症状の中にニキビがあります。お薬によりアトピー性皮膚炎の症状が良くなってもニキビができると気になると思いますので、ニキビの種類とその治療薬についても知っておきましょう。
服用中に注意すること | リンヴォック.JP
どうも最近お顔に吹き出もn・・・大人ニキビができるなと思っていたのです。化粧品が合わなくなってきたのかと思って変えようかと思ってしまっていました。地味に痛いし、出来物があると無意識に顔をひっかく癖があるので顔から血が出るし、とても困っています。
次の診察の時に主治医に相談してみます。でもニキビと関節リウマチどっちを治したいかと聞かれたら関節リウマチなので、それで薬を変えるってことはないのかなあ。困る。
まとめ
関節リウマチの発症から1年経過した現在、私にはJAK阻害薬のリンヴォックが合っていたようで、杖がなくても歩けるようになったし万歳もできるようになりました。
最初の記事に書きましたが、関節リウマチは早期発見・早期治療がとても大切!
かつて関節リウマチは症状がゆっくりと進行し、10年以上が経過してから関節破壊が生じると考えられていましたが、発症後早期から急速に関節破壊が起こることが分かってきました。
関節の腫れや痛みがひどくなくても、関節の内部では炎症が続き、関節破壊が進行していることもあります。つまり、発症から1年以内に関節破壊が急速に進行するため、早期に発見して早期に治療することが重要となります。
受診前の準備 ~どこへ相談すれば良いの?~ーおしえてリウマチ
少しは関節破壊を抑えることができているのかな、という手ごたえを感じてきました。このまま痛みがなくなってくれて、薬を減らすことができるようにと祈るばかりです。
お金のやりくりと副作用に気をつけつつ、次の1年も治療を頑張っていきますのでみなさんも一緒に頑張りましょう!
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