FO、CO

続々・どんぐりの背比べ

 昨年の初めごろ、年賀状が縁で久しぶりに会社の同期と会った記事を書いた。お互いに子供もいないし半ひきこもりのような生活をしているし、彼女は至って健康ではあるものの境遇が似ているようなところがあって、私にとってはとても居心地のいい時間だった。ふと思い出したのだが、春に彼女の誕生日があったのでお祝いに再度会ったきり、そういえば連絡もないし今年の年賀状の返事もないことに気づいた。もしかしたら彼女となら長く付き合えるかもと思っていただけに、年に何回かは会おうねというのは社交辞令だったのかと少し寂しい。
 最近ネットでよく見る言葉に「FO」「CO」というものがある。徐々に連絡を断っていくことを「FO(Fade Out)」、突然関係を断ち切ることを「CO(Cut Out)」というらしい。私はもともと人付き合いが面倒くさい方だったのだが、病気になってからますます人を遠ざけるようになっている。COできればどんなに楽かと思うイラつく友人知人はいるが、それでもFOすらするのが難しいのが現実だ。自分からは連絡しないものの、あちらから連絡があれば変な人に思われたくなくてすぐに返事を返してしまう弱い人間なのだ。年賀状も自分から切ったことはほとんどなくて、当時もさほど仲良くなく何十年も顔を見ていないのにやりとりが続いている友人が未だに数人いるほどだ。
 同期の彼女・・・FOされちゃったのかな。今年の誕生日は祝わなくていいのかな。人付き合いが減るのは気楽なのだが、いざそれに気づくと「私何かしたのかな」と意外と凹む。

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