ヒロシマ・ガールズ

テレビ

 今日は広島の原爆記念日。テレビで街の若い子たちに「8月6日は何の日?」と聞いていたが、「わかんない」と言っている子ばかりだったので驚いた。そういう編集なのだと信じたいが。
 子供の頃の私は戦争に関する本をたくさん読んでいた。「戦争はよくない」という読書感想文をよく書いていたことを思い出す。あの頃は本当に純粋だったので、真剣にそんな事ばかり考えていた気がする。大人になってからは平和ボケもあるのか、どうせ自分の生きている間に戦争なんか起こらないと思うようになってきた。特に病気になってからというもの、自分の事が精一杯で世界平和とかどうでもよくなっていた。ここ何年も原爆記念日とか気にしていなかったかも。そんな私もようやく自分以外の事に目をむける気になってきたようだ。
 昨日スーパーニュースで、『“ヒロシマ・ガールズ”と呼ばれた女性』という特集を見た。原爆投下から10年後、日米市民の協力により広島から25人の独身女性がケロイド手術のためにアメリカに渡った。彼女たちはヒロシマ・ガールズと呼ばれたのだそうだ。その1人の笹森恵子さん。笹森さんは二重のくっきりした近所でも評判の美少女だったそうだ。13歳で被爆。口の回りから首までケロイドで繋がってしまったなんて、思春期の少女にはどんなにか辛かっただろうと思う。そんな女性たちがニューヨークで手術を受けられるだけの費用を、アメリカ全土に呼びかけて集めたジャーナリスト、ノーマン・カズンズさんという人もすごい。国籍とか関係なく個人の意思で動けるものなのだなあ。笹森さんは何度にも渡る辛い手術にも泣き言1つ言わず、感謝の気持ちを常に忘れなかったという。ノーマンさんの養女となった笹森さんは、その後アメリカで結婚出産し1児の母となる。子供が産まれた時「あなたは絶対に戦争には行かせない」と言い聞かせたという話が印象的だった。
 笹森さんは現在81歳。故郷の広島に1人帰ってきた。原爆について語ることのできる人は年々少なくなっている。特に「戦争を終わらせるために原爆は必要なかった」と英語で直接言うことのできる被爆者は、笹森さんしかいないかもしれない。これからも体には気をつけて、ますますの活躍をお祈りしたい。
 最近カリカリイライラつまらない事で不平不満ばかりこぼしていた私。自分の小ささが嫌になる。今日ぐらいは反省して心穏やかに過ごしたい。黙祷。

―――――――――
原爆投下から68年 “ヒロシマ・ガールズ”と呼ばれた女性(TVでた蔵
笹森恵子のロサンゼルス生活~在米被爆者からの平和と核廃絶のメッセージ(笹森さんのブログ)
アメリカに移住した被爆日本人女性の記録―カリフォルニア州マリナデルレイ在住の笹森恵子さんDiscover Nikkei
リンク先は削除される場合があります。

コメント

テキストのコピーはできません。