我慢

続・どんぐりの背比べ

 最近、いろいろと体罰問題がテレビをにぎわせている。ほとんどが「体罰は絶対にいけない。」といった意見だ。確かに体罰は悪いことではあるのだが、それを訴えたり告発したりしている現代の若者やその親たちを見ると、昭和育ちで体育会系の私にとっては少々複雑な心境だ。
 親を尊敬し、教師を尊敬し、先輩を尊敬し、上司を尊敬し、どんなに辛い時でも何も言わずに耐えてきた。相手が伝えようとしている事を自分なりに一生懸命に理解しようとしてきた。逆らった事など一度もなかった。こんなにも我慢してきた私。今にして思えば、自分の人生なんだったのかなと思う。私も世間体など気にせずに言いたい事を言っていれば病気になどならなかったのかとも思うが、どうしてもそうはできなかったのだから仕方ない。
 それにしても今の教育現場は大変らしい。子供たちや保護者との関係に悩み、同僚との関係に悩み、教師の3割とも4割とも言われる人が精神疾患になっていると聞いた。いつからどうしてこんな社会になってしまったのだろう。最近とにかく、言いたい事を言う人と言いたい事を言えない人との差が激しすぎるような気がする。言ったもん勝ちの風潮。私のような我慢してしまうタイプには生きにくい世の中だ。

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