嫌いな社長

続・どんぐりの背比べ

 先日の同窓会でのこと。私が辞めた会社に現在も勤めている女性の後輩に会った。彼女はかなり会社に不満を持っているようで、さんざん愚痴をこぼしていた。話をわかってくれる人がいて嬉しいと言われた。私が辞めたときにいた社長が、いまなお会長として権力をふるっているとのこと。会社の雰囲気はあの頃と変わらないと言っていた。
 私は会社を辞めてから初めて、本当に辞めてよかったと思った。あの社長は本当に嫌いだった。メーカーだが文系上がりの社長。技術の事を何もわかっていなくて、「無駄な開発にお金を使うぐらいなら、銀行に投資でもしてたほうがマシ」とか言っていた。人事制度や福利厚生制度をしめつけて、社員を虫けら同然に扱っていたため、社員からの評判がすこぶる悪かった。文句があがってくると「いやなら辞めてもらってもいいんですよ。」と返したとか。私がそれを聞いて会社を辞めようと決意したのは半分本当の話。最後の方は人事部や御用組合とずいぶん戦った。それがうつ病になった原因の1つでもあった。
 その後輩は会社を辞めることも考えていた。でも正社員を一度辞めてしまうと、なかなか再就職は難しいのが現実だ。辞めたほうがいいとは言えなかった。ただ「体だけは大切にしてね。」とだけ言っておいた。

コメント

テキストのコピーはできません。