ずっと自分の意志がなかった私は初めて好きになったモノさえ他人に伝わらない

エッセイ

うちの姉は好き嫌いがはっきりしている。

推しキャラ。推しアーティスト。口を開けば永遠にその話ばかり。全く興味がない我々家族が別の話をしていても、話をかぶせて推しの魅力を伝えてくる。姉はどんな行事よりも(例えば家族の死に目よりも)推し活を優先しているので、みんなが「そういう人なんだね」と認めている。家族も友人も実家のご近所さんまでもが姉の推しを知っているので、どこかで推しのグッズを見つけると買ってきてくれてせっせと姉にプレゼント。うらやましい限りである。

姉が推し活に一人だと行きづらい場合は、私が付き合って一緒に行ってあげたこともある。そのせいで、私まで姉の推しが好きなのかと思われてしまったこともる。知人が「あなたも〇〇のこと好きなのよね」と聞くので「いや別に・・・」と答えたらビックリされた。そして「あなたは何が好きなの?お姉さんにばっかりプレゼントしてて申し訳ない、あなたには何をあげれば喜ぶのかわからない」と言われた。「いえ、何もいりません。お気持ちだけで!」これで終わり。

これは亡き母にもよく言われたことだ。小さいころから「何にも要求をしないから困る。変な子」と。だって姉はわがままを言いすぎて母にしょっちゅうキレられてたから。それを見てたら怖くて何もできないよ。母はマイペースな父にキレ、わがままな姉にキレ、家の中はいつもしっちゃかめっちゃかだった。だから私ぐらいはと思いずっと自分の意志を殺して、母が怒らないように空気を読んで生きてきた。いつしか自分でも何をしたいのか、何が好きなのかわからなくなっていたのだ。

そういえば元彼からも「ぐりえちゃんは要求がないからやりがいがない。もっと『~したい!』と言われたいし、それを叶えてあげて『やったー!うれしいー!』と言って欲しかった」と言われフラれたな。私は「そんなこと言われても・・・」と返す言葉もなかった。

今の夫はいいように私を使うので、わがままを言わない私がちょうどよかったのかもしれない。その点について夫は何も文句を言わない。私もそんな自分を受け入れてもらえたから楽だったのかもしれない。

でも。
でも私、本当はベイスターズが大好きなんだよー!

最近わかったんだけど、ベイスターズは自分の意志で本当に好きなんだ。
初めて楽しいと思えることがわかったんだけど、おそるおそる家族にそれを伝えてもあまりわかってもらえない。え、普通、普段何も言わない人が初めて意志を伝えてきたら「そうかそうか!」って尊重しない?知らんけど。まあ姉にはほぼ無視されるよね。他のみなさんにもどうやら上手く伝わっていないようだ。

伝え方が弱いのかな。もっとアピールしないといけないのかな。自分の気持ちを表現するのって難しいものである。わからない。

コメント

  1. あおい より:

    ベイスターズファンのぐりえさん、こんばんは(^-^)
    いいですね~!今はシーズン真っ盛りですが試合見に行ったりされるんですか?
    私も野球好きですが、最近は応援しがいのある選手は皆メジャーに行っちゃうのがね…
    ベイスターズは確か、前身は大洋ホエールズでしたよね(年が分かる笑)。何たって、ヤクルトがアトムズだった頃から知ってるから( *´艸)
    私は桑田さんが現役の頃までは巨人ファンでしたけど、原さん(同い年)が辞めてから誰が監督なのかも知らないw
    元々は高校野球から入った野球ファンなので、甲子園で良さげな選手をチェックして、その子が入ったチームを応援したりしていますよ。
    今日はテレビでず~っと大谷のジャケットの裏地のデコピン見てました(笑)

    推しがいると元気になる、と言うけど、私は韓国映画とか全くダメだし(同世代で好きな人が多いです)、アイドルも興味ないし… うん、やっぱり野球含めスポーツ見ているのが一番イイです!
    自分が体力無いので、体育系に憧れがあるんですよ。
    私も、あんまり人には言わないで、心の中で楽しんでほくそ笑んでいるタイプかもです( ´∀`)

  2. どんぐりえ どんぐりえ より:

    あれ!?このコメント今気づきました。
    コメントいただいたらメール通知が来るようになってたはずなのに・・・
    お返事遅くなってごめんなさい💦

    そうですそうです!大洋ホエールズ時代からのファンですよ~
    でもアトムズは知らなかった😲
    あおいさんがこんなに野球通だとは知りませんでした。
    チワワ好きといい色々と共通点があって嬉しいです!

    推しがいると楽しいことも嬉しいことも多くて心が豊かになりそうだなーって、推し活に勤しむ人を見ると羨ましくなりますよね。
    そんな私も改めて野球好きだなって自覚してからは、ファンクラブにも入ったしスタジアムに応援に行くことも増えました。
    まだまだアピール足りないですけど、お互いにひっそり(でもしっかり)好きなものは手離さずにいましょうね☺

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