頑張らなくていいところで頑張る話

続々・どんぐりの背比べ

 朝、夫を送り出した後いつものように寝て、昼ごろボーっと起きたらひどくめまいがした。回転性ではなく浮動性のほう。歩こうとすると踵が沈んで倒れそうな感じ。今日は手術前にと思って美容院を予約していたので、立ったり座ったりして様子を見てみたのだが、そんな事をしていたら気持ちが悪くなって床に倒れてしまった。うーうー言っていたら愛犬が飛んできて手や顔を舐めまわしてくれて、泣きそうになった。
 突然予約をキャンセルするのはお店に迷惑がかかる。手術前はもう予約が取れないかもしれない。ただその一心でなんとか起き上がり歯を磨いてみたら意外とスッキリしたので、着替えて軽くお化粧をしてみた。行けそうな気がして外へ出てみたら歩けたので、行けるとこまで行ってみようと思い徒歩5分の距離をフワフワしながら歩いたら、10分ほどで美容院に到着。私って頑張り屋さんだなあとつくづく思った。
 担当の美容師さんに「ちょっと朝からめまいがするので調子が悪くなったら言っていいですか?」と宣言したら、「もちろんです。すぐおっしゃってくださいね。」と言ってくださったので心強かった。シャンプーをしてもらいながら仰向けで目を閉じていたら猛烈に吐き気がしてきた。ああこれダメなパターンだ。シャンプーが終わってから勇気を振り絞って「申し訳ないのですが今日はカラーリングはなしにしてください。」とお願いした。ものすごく心配されつつ犬の話で気分を和ませてもらいながら、手早くカットだけしてもらい最後のシャンプーもなしにしてくださって、なんとか帰ってきてソファに倒れこんだ。頑張り屋さんでもなんでもなくて、ただの迷惑な人だったなあと思った。
 いつもそう。とにかく他人に迷惑をかけないようにそればかり考えて自分を大事にしないがために、倒れたりして結果的に他人に迷惑をかけてしまう。どこまで1人で頑張ればいいのかよくわからないのだ。リミッターが壊れてるのかもしれない。
 なおゴールデンウィーク中の美容院は意外と空いているらしく、当日電話しても余裕で予約は取れるそうだ。このままでは入院中に白髪がかなり伸びてしまいそうなので、調子のいい時にカラーリングだけしに行こうと思う。しかしこんな調子で明日400mlも血液抜いて大丈夫かな。

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