構ってちゃん

続・どんぐりの背比べ

 今思うに、私の母は極度の構ってちゃんなのだと思う。父が、母の期待したような言葉を返さないとキレた。父が、母よりも他の誰かを優先すると激昂した。その度に終わらない喧嘩を父にふっかけて、家族中を巻き込んだ。喧嘩は何週間も続くことがあったし、また定期的に同じような喧嘩を繰り返していた。
 私は、母がいつ怒り出すのかとヒヤヒヤしながら、常に顔色を伺っていたような気がする。でも離れて考えてみれば、母が豹変するのは常に父が原因で、要するに父が構ってくれないことに嫉妬しているからなのである。そう考えれば、かわいいものなのかもしれない。が、家族は正直大迷惑だった。
 普段の優しい母は大好きだったが、人が変わったように怒り出す母は怖かった。そんな母は嫌いだ。でも最近、自分も母の遺伝子を受け継いで、構ってちゃんなのではないかと思うことがある。特に病気をしてからの私には、身近に夫しかいない。多少依存しているところがあって、夫に見捨てられたらどうしようと思う。今のところ、構ってくれないからといって激昂するようなことはないが、夫がゲームにばかり興じていると、たまには私の相手もしてくれと思ったりする。こんな私、夫にウザイと思われていたら嫌だなあ。

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