暴言事件

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 ”オランダ国王の即位式への出席が検討されている皇太子ご夫妻について、宮内庁長官は「一刻も早く決めていただきたい」と異例の苦言を呈した。”というニュースを見た。療養中の雅子さまが長距離の旅行や重要な儀式への出席が可能かどうか、ご夫妻は医師団とも相談のうえ検討しておられるのだが、その回答が遅いのだという。朝のワイドショーでもこのニュースを取り上げていたが、なんとなく先日の東京駅での暴言事件を思い出してしまった。

「税金泥棒! 仮病・さぼりの税金泥棒! 皇室から出て行け!」

 そう叫んだ60代の男性は、もしかしたら金銭的に貧しくて辛くてこんな事を言ったのかもしれないが、心も貧しいのだと思う。けれども少なくともネットを見る限りでは雅子さまに対する風辺りは強く、世間一般の大多数の気持ちはこうなのかもしれない。
 現に、私の母も姉も面白おかしくこのニュースを私に知らせてきた。「よくぞ言ってくれた。いい気味よね。」と言わんばかりだった。私が精神疾患で長年苦しんでいたことを知っているにも関わらず、である。きっと私のことも内心ずっとそう思っていたんだろうなと思うと、悲しくなって何も言い返せなかった。家族ですらそうなのだから、会社の人たちも「仮病・さぼりの給料泥棒!会社から出て行け!」とか思ってたんだろうと、いたたまれなくなった。元気になった今ですらそう感じるのだから、うつ真っ盛りの時にそんな事を直接言われたらどうだったかと思うと恐ろしい。
 雅子さまに対しては「スキーを楽しむ体力があるのなら、なぜ公務がおできにならないのか」という意見があると聞く。まだまだ精神疾患への理解は浅いことがよくわかる。体力と気力は全くの別物。療養するに当たって、調子をみて無理をせずストレスを感じないことから体力回復していきましょうということがあるのだが、精神疾患のない人にはそれはわからないのだろう。わかれと言っても、こればかりはなってみないとわからないことなのかもしれない。
 適応障害は合わない環境にいることが一番の原因なのだと思う。別居や離婚、皇位継承の放棄なども視野に入れないと、雅子さまの回復は遅くなる一方だと個人的には思ってしまうが、やはり難しいのだろうか。針のむしろに座らされる気持ちでお辛いとは思うが、今はただ夫である皇太子さまが病気への理解がおありになることだけが救いである。

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