人混み

子宮筋腫

 週末は夫が運転する車に乗って近くのショッピングモールへ行った。歩く時、お腹が引っ張られるのを避けようとして無意識にやや前かがみになってしまうのだが、それでも真っ直ぐ立とうとすると背筋をやたら使うらしく背中がちょっと痛くなった。怪我をするたびに思うのだが、「こんな時にこんな筋肉使ってたの?」とビックリするような不自由を感じたり変な場所が痛くなったりするから、体って不思議だ。
 そして人が集まる場所には色々な人がいる。通路で突然立ち止まって後ろに下がる人や、両手を前に出してすごい勢いで突進してくる子、エレベーターの中で大きなカバンを振り回すように肩にかける人。何度かお腹の傷をかばう瞬間があって冷や汗をかいた。最近は人混みではぶつかられたこちらが「すみません」と言っても何も言わない人も多いから、もはやぶつかられる事はあまり気にしなくなってきていた。けれども傷があるともなると話は別だ。気になる気にならないとかではなくひたすら恐怖だったので、必要以上に周囲を警戒して自衛しながら歩いてしまった。これも怪我をしてみないとわからない事の1つ。
 あと歩く時もメガネをかけるようになって、メガネって横方向の視界が本当に悪いものだという事を身を持って実感した。前を見ながらゆっくり歩いていたら、絶対に誰もいないと思っていた右後方から突然人が飛び出てきて心臓が縮み上がった。これまでよく人とぶつかったりしている夫に「周りよく見てよー」などと注意していたが、メガネのせいも多分にあったんだろうなと反省。何事も相手の立場に立ってみないとわからないものだ。

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