朝のワイドショーでやっていた「シルバー川柳」。入選作品のひとつに、妙に共感してしまった。
「起きたけど寝るまでとくに用もなし」 (73歳/男性/埼玉県/無職)
うつがひどくて寝てばかりいた時、毎日がずっとこんな感じだった。ご飯を食べるのもだるくて、トイレにいくのもだるくて、お風呂に入るのもだるくて、何もできなかった。死を待つことの他に、なんのために自分は生きているのだろうと思っていた。意味のない1日を送るために、なぜ起きてしまったんだろうと苦しかった。
だいぶ回復して来た今、起きてから寝るまでの時間は意外と忙しい。ご飯を作り、ご飯を食べる。トイレにもマメに通うし、お風呂にも入る。犬の散歩にも行く。たまに洗濯をしたり、たまに掃除をしたり、たまに買い物に行ったりする。私なりに日々を一生懸命過ごしている。
あれ。これって他の人から見たら「とくに用がない」状態なのではないだろうか。川柳を詠んだ73歳男性も、私よりもうちょっとましな生活を送っているのかもしれない。でも今の私には、これがいっぱいいっぱい。そして得られるわずかな達成感をかみ締める。こんな風に自分を認めることができるようになっただけ、大進歩なのである。
「起きたけど寝るまでとくに用もなし それでも明日も起きたいと思う」 (どんぐりえ)
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「LED使い切るまで無い寿命」今年のシルバー川柳入選作が決まる。 (ナリナリドットコム)
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