たらいに乗って回ってると思ったら山に登ってた

 きっかけは4月の頭、十数年ぶりに東京に行って十数年ぶりに飲み会に出た事。少し離れたところに「声ガラガラですけどコロナは陰性でーす」と笑ってる人がいて、どうやら私はその人の菌をもらったらしい。数日たってから声がガラガラになって、38℃超の熱が出てしまった。
 関節リウマチの治療で免疫を下げているだけのことはある。その風邪は1週間以上続き、最終的には副鼻腔炎のようになったので耳鼻咽喉科に行って抗生物質を3日飲んだ。

 ようやく私のお鼻が通るようになった頃、今度はお腹が下った胃が焼けるように痛くなり吐き気もする。そして冷や汗をかいて嘔吐し救急車を呼んだのは、先日お話ししたとおり。

 さらにその2日後、突然口の中がビリビリ痛くなり、皮膚科で口腔カンジダと診断されたのも記憶に新しい。

 あれから4週間たったが、私の口腔カンジダはまだ全然治っていない。味覚こそ戻ったものの、相変わらず舌はびりびりである。そして胃痛と吐き気も一向に治まる気配はない。多少良くなったかと思って普通に食べようとすると、途端に酷いみぞおちの痛みで脂汗をかき、嘔吐してしまう。

 途中、この胃の痛みを誰かに診てもらいたくてリウマチの主治医に泣きついた。だって「副作用があらわれたらすぐに来てください!」って言われてるから。だが、主治医に診てもらえるのでは?とか病院内の消化器内科につないでもらえるのでは?という期待は打ち砕かれ、「胃カメラで見ないと何も言えません。わからないから処方薬は変えません。どこか胃カメラ見てもらえるところに行って下さい」と放り出されてしまった。あ、そういうシステムなんですね、把握。

 そこで、ググって見つけた近くの胃内視鏡クリニックに行ったのだが「3月に人間ドックで胃カメラ飲んでるんだね。そこで異常なしだったのにまた胃カメラ飲めって言うのはアコギだから」「食道カンジダならファンギゾンシロップ飲んでれば効くから」と、診てもらえなかった(終わり)

 いえ、終わりません。

 2日前だったかな。夜ご飯のあと脂汗と吐き気で苦しみぬいたあと、朝方トイレで嘔吐した。ムカムカするわりには何も出なそうだなと思いつつ「おえっ」としたら、胃液にまざって黒いものがペッと出たではないか。眠い目をこすりながら「胆汁とかの塊かなー?」と不思議に思ったのだが、2回3回胃液を吐いていたら突然黒い平べったいものがペロンと出た。「なんだ、お吸い物に入れたふえるわかめか」と苦笑いしながらよく見ないままわかめ(仮)を水に流し、吐き気が落ち着いたのでそのままベッドに戻った。

 で、少し寝てスッキリした頭で改めて考えてみたのだが、夕食から10時間近くたってから、胃液に混ざってわかめ1枚だけ出てくるなんてことあるのかなぁ?医療関係者の友人によればわかめは結構そのまま出てくるらしいけど、加熱調理されたわかめは消化されやすいという情報も。
 ふと気になって「嘔吐 黒い わかめ」で検索したら「黒色嘔吐」「上部消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血」とか出てきたから、すっかりビビってしまった。
 それで前述の胃内視鏡クリニックに電話したところ「うちは内視鏡検査専門なので内科さんに行ってください」と言われ、かかりつけ内科に電話したら「うちは内視鏡がないので内視鏡がある病院にいってください」と言われ、教えてもらった少し離れた消化器内科に行ったところ「船頭多すぎ。あちこち病院いっちゃダメ」と呆れられてしまった。えええ?私が悪いの?

 まあその先生のおっしゃることは正論で「どうしてリウマチ科でエソメプラゾール(ネキシウム)出てるの?ずっと飲む薬じゃないよ」「どうして胃内視鏡クリニックで胃カメラしなかったの?発症したの4月でしょ?」とごく当たり前の感想なので、「そうなんです、私もそう思うんですけど」ばっかり言ってたら「船頭多すぎ」と言われたのだけどね。
 とはいえその先生もリウマチ治療はあまり詳しくないらしく、リンヴォック服用で真菌に弱くなりカンジダ症になりやすいと説明したら「へー!」と初耳学な顔されてた。そして黒い物はなんでしょうと聞いたら「わかめじゃないよ」「カンジダでも出ない」「胃カメラしなさい」「別に大きい病院に行かなくてもいいよ」という事になり、来月(遅!)の胃カメラを予約してきた。ついでに、胃酸を抑えすぎてカンジダ増殖の一因となっていると思われるエソメプラゾール(ネキシウム)をやめ、胃の動きをよくするモサプリドクエン酸塩錠(ガスモチン)が処方されてホッと一安心だったのだが。

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 だが。

 今日、定期検査のためリウマチ科で血液検査をしたところ、肝臓のAST・ALT・γ-GTPが急上昇&白血球が激減してしまってて、主治医が「リンヴォックもトアラセットも中止!」「何か新しく飲みました?」と大慌て。私も気が動転して「ファンギゾンシロップと胃薬ぐらいです」とごにょごにょ答えてしまい、ガスモチンの副作用など思いもつかなかった。
 家に帰ってからモサプリドクエン酸塩錠(ガスモチン)の添付文書見たら

医療用医薬品 : モサプリドクエン酸塩(添付文書情報)

11.1 重大な副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1.1 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

劇症肝炎、著しいAST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあり、死亡に至った例もある。

えー!これ場合によってはヤバかったのでは?たまたま血液検査がすぐで本当に良かった。ちょっとよくわかんないけど、飲まない方がいいねこれ(効き目もよくわかんなかったし)

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 ってかね。

 今日もリウマチの主治医、私が「吐き気の件は今度胃カメラを予約したので・・・」と話そうとしても「そっちはそっちでやっててください」みたいな感じで相変わらず塩対応だった。
 だけどこの二か月弱の一連の出来事、全て関節リウマチ治療から繋がっていると思うんよ。関係大ありなんよ。それでまた、関節リウマチ治療に跳ね返ってきちゃってるじゃん。

関節リウマチ治療
リンヴォック ← 免疫抑制
セレコキシブ・トアラセット ← 痛み止め
エソメプラゾール(ネキシウム)← 胃酸を抑えるPPI

免疫抑制のせいで風邪をひく

副鼻腔炎になり抗生物質を飲む

免疫抑制+抗生物質 ⇒ 口腔カンジダ
+PPI ⇒ 食道・胃カンジダ

嘔吐が続くのでPPIをやめるかわりに
モサプリドクエン酸塩錠(ガスモチン)
↑ 胃の動きを助ける

肝機能障害

関節リウマチ治療中断
リンヴォック・トアラセット中止

なんだこれ。

 この間、内科・耳鼻咽喉科・皮膚科・胃内視鏡科・消化器内科とたらい回しになって、いろんな先生にいろんな事いわれていろんな治療して、最終的に関節リウマチの治療中断するとか。まさに

船頭多くして船山に登る

消化器内科のM先生!あなたは正しいよ!山に登っちゃってるよ!

 笑ってる場合ではない。この関節リウマチ治療の悪循環、どこかで断たねばならん。船頭が多いからこうなったのか?いや、違うね。その前の段階、そう、風邪をひかなければよかったんだ。
 関節リウマチの治療を始める時に口酸っぱく言われた「感染症には注意して」という言葉。頭ではわかっていたけど、こんな風に苦労してからその大切さを身をもって知る事となるとは、である。

 ほんっとみなさん、感染症には注意しましょう。初心忘るべからず。

おまけ

 夫には「もっと他の病院にも行け!もっと他の薬も飲め!治す努力をしないで俺にグチグチ言うな!」と言われ、父には「病院に行くな!薬を飲むな!医者は金儲けのために不必要な薬をじゃんじゃん出して病気にさせてるだけだ!」と言われ、身内にも船頭多い(泣)

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