三浦雄一郎さんが80歳でエベレストに登頂成功したニュースの過熱ぶりには、正直もうお腹いっぱいである。お元気そうでなによりとは思うが、「勇気をもらいました!」「日本人みんな喜んでいます!」「高齢者の星!」という絶賛コメント(特にTBS)が続くと、本当にそうなのかなと思う。私の感想は「いくつになっても好きなことが思う存分できてお幸せだな。」それ以上でもそれ以下でもない。
そもそも「冒険家」という職業(?)はどうやって活動できているのか不思議である。多くのスポンサーがついているとのことだが、スポンサーももっと有意義なことにお金を出せばいいのにと思う。本当に困っている人なんて世の中にたくさんいるのだから、そういうところにこそお金を使うべき。そんな話を夫にしたら「それ言ったらスポーツ全般そうじゃない?」と言われたが、まあそれも一理ある。前々からゴルフトーナメントのホールインワン1つに何百万も出す神経もわからなかったのだが、でもそれ以上に個人の「冒険」に億単位のお金を出すほうがもっとわからない。病気や貧困で苦しい思いをしている人が、今回のニュースで勇気や希望をもらえるとはとても思えないのだ。
ネットでの反応はどうなのか検索していたら、某無記名掲示板では「どうでもいい」という意見が意外と多かったので、やはり世間はそんなもんなのだろうなと思った。でもちらほら「国民栄誉賞ものだ。」という意見もありビックリ。調べてみたら同じ「冒険家」の植村直己さんは、消息不明後のタイミングで国民栄誉賞を受賞していたのだった。植村さんは自力で単独で活動していたイメージがあるのでまだすごいと思えるが、三浦さんにはお金のニオイがプンプンするからなんとなく嫌なのかもしれない。
まあ、こういう意見って大っぴらに言えないよね。他人の偉業を素直に喜べないなんて人でなしのように思われそう。私も名前を出さないブログだから本心を書いているが、とても人には言えない。よくわからないけど「冒険」は男のロマンなんですかねえ。
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