イチローさん(51)が米国の野球殿堂入りを果たした。
これを受けてイチローさんがマリナーズの本拠地で、日米のメディアを前に喜びや若者たちへのメッセージなどを語った。1時間にわたるインタビューが公開されている。
私はこのインタビューを編集して伝えていた「ひるおび!」を見て、次の言葉に少しばかりショックを受けた。
自分の能力を生かす能力はまた別にあるということは知っておいてほしい。
インタビュー全文を読めば、その前に「才能ある人たちもたくさんいます。僕なんかもうとても比較にならないぐらい才能にあふれた人がいっぱいいます。でもそれを生かすも殺すも自分自身だということです。」という言葉があり、その後ろには「自分をどれだけ知っているかということが結果に大きく影響していることを知っておいてマイナスはないと思います。」という言葉が続いているので、決してネガティブな意味ではないのだとわかる。むしろイチローさんはめちゃめちゃ謙遜して発した言葉なのだろう。
けれど私は、最初に「自分の能力を生かす能力はまた別にあるということは知っておいてほしい。」だけを聞いてしまった。そして、元々IQや学力は高いはずだったのに平々凡々またはそれ以下の状態にいる私を、自分の能力を全くもって生かしていない私を、『私にはその能力がなかったからこんな生活を送ってるんだ』と蔑んでしまった。自分の中にわずかに残っていたプライドがズタズタになった気がした。
世の中には野心的な人がいる。お金持ちになりたい、有名になりたい、トップに立ちたい、それを目的に生きている人がいる。そういう人たちからすれば、富と名誉を得ることに成功した人こそが『自分の能力を生かす能力を持っていた人』なのだろう。
でも・・・と、しばらくたってから考え方を変えてみることにした。自分の能力をどう生かそうが、それは自分の勝手だよ。富と名誉のために使ってもいいし、社会に奉仕するために使ってもいいし、家族のためだけに使ってもいいし、自分が好きな事をするためだけに使ってもいいし、どう使おうが好きにすればいい。自分のリソースの使い道を決めるのは自分で、自分の評価をするのも自分なのだから。
50を過ぎて親離れして生まれ変わった私、これからは好きに生きるぞー!

いや、ね。この「反証」が認知行動療法の成果ならよいが、双極性障害の躁転だったら嫌だな。実はここ数日あまり眠れていなくて、それなのに何故か「今ならなんでも好きな事ができそう」な全能感を感じている。めまい耳鳴りは酷いし、リウマチは断薬の影響が出て悪化しているというのに、イベントのチケットを買ってみたり友人と久しぶりに会う約束をしたりしている。大丈夫なのかな私。
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