聴覚過敏ぎみ

続々・どんぐりの背比べ

 前々からマンション住人の深夜の掃除機音が気になるという話は書いてきたが、身内にその話をしていくうちにある発見があった。私は掃除機の音は「キーン」で表現するのが妥当だと思っていたのだが、どうやら他の人はそうでもないらしい。高い音が聞こえにくいと自他ともに認めている母や夫は「ゴォー」だと言うし、自称まだモスキート音まで聞こえるという姉は「ウィーン」と掃除機を表現することがわかった。
 マンションの騒音問題を書いてあるネットの掲示板などを見ても、掃除機は壁や家具にヘッドをガンガン当てる音がうるさいという書き込みが多く、ちゃんと防音対策されているマンションならその音はそれほど聞こえないというのだ。
 うちのマンションはその点、普通の周波数の防音対策はわりとしっかりしていると思う。他人の話し声や掃除機のヘッドをガンガン当てる音など聞こえたことはない。私が気になるのは超音波並みのとにかく高い周波数の音。深夜の掃除機も「キーン」だけがどこからともなくハッキリと聞こえてくるので、耳鳴りかと思うし不快極まりない。上の階の女性の叫び声も「きぇー」というキンキンした奇声だから気になるのであって、普通に大声を出しているぐらいだったらそう聞こえないような気がする。かねがねマンションは高い周波数の防音もしっかりしてほしいと思っていたが、私だけが異常なのならそこに文句を言うべきではないとも思った。
 掃除機の周波数について調べていたら、犬や猫は人間より高い周波数がよく聞こえるので、掃除機を嫌がると書いてあるサイトを見つけた。納得。ついでに発達障害などで聴覚過敏がある人は、掃除機などの高い周波数が聞こえすぎて苦しんでいる場合が多いこともわかった。私はややこれに近いのかもしれない。
 何事も神経過敏なのは疲れる。この現代社会で人ごみの中をストレスなしに生きていくためには、いかに鈍感でいられるかがカギとなる。精神的にも身体的にも、鈍感な人にはかなわない。音に関しては耳栓でもするよりほかないと思っていたら、デジタル耳せんなるものを見つけた。アクティブノイズキャンセリング回路搭載だそうで、低減させたい騒音と逆位相の音を発生させて環境騒音だけ消音するもの。購入者のレビューを見ると聴覚過敏の人にはだいぶ効果があるようだ。ちょっと気になる。

コメント

テキストのコピーはできません。