右の頬を打つなら

続々・どんぐりの背比べ

 すごく今さらなのだが、「引っ越し!引っ越し!」と布団を叩きながら騒いでいた”騒音おばさん”の裏話を最近知った。ネットでは有名な話だったようだが、あれはおばさんが一方的に騒いでいたのではなく、ビデオを撮影していた被害者夫婦の方が先に早朝から布団を叩くなどの嫌がらせ行為をしており、おばさんはそれに対抗して同じように布団を叩いていたとのこと。
 住民トラブルは当事者しかわからない事もあって何が真実なのかは不明だが、もしそれが本当だとするとマスコミの編集力って恐ろしいなと思った。そして例えそうだとしても、おばさんの敗因は自分も同じ事をしてしまったという点だろうと思った。
 「やられたらやり返せ」というのは実に間違った考え方だと思う。「目には目を歯には歯を」という有名な”ハムラビ法典”の言葉があるが、中学生のとき牧師の先生から、これは「やられたらやり返せ」という意味ではない事を教わった。当時のバビロニアでは、目を傷つけられただけなのに相手を殺してしまうなど過激な復讐が行われていたため、それを抑止するために「目の復讐は最大でも目のみ」という意味で定められた法典なのだという。だから決して相手に同じことをしろという意味ではないのだ。
 聖書ではこれを引用した上でさらに進んで、「悪人に手向かうな。もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい。」(マタイによる福音書5章38節)と言っている。これも実際にそうしろと言っている訳ではないのだと思う。相手に憎しみを持って復讐をしても、余計にイライラして自分が辛くなるばかり。それよりも相手の罪を許し穏やかに過ごす方が、巡り巡って自分の幸せのためになるという意味だと解釈している。
 とまあキレイにまとめたが、実はこれ今自分に言い聞かせているもの。相変わらず上階からは毎晩10時を過ぎると掃除機音が聞こえてくるし、今も「ぎゃー」とか「きぃー」とか奇声が聞こえていて、本当に何度も天井にボールでもぶつけてやろうかと思ったりするが、同じところまで落ちてはいけない。きっと何か事情があるんだろうなあ。元気に生活していてよかったよかった。そう思うようになったら騒音もあまり気にならなくなってきた・・・ような気が?

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「騒音おばさん」に実刑判決・・・・その裏に隠された真実!!

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