母のこと

家族

 今日はまた新しい言葉を知った。「モラル・ハラスメント」という言葉。「精神的な暴力や嫌がらせのこと」として以前から聞いてはいたが、どういう状態をさすのかよく知らなかった。
 調べれば調べるほど、私の母が父にとっている態度に当てはまることがわかった。

加害者は、自身の「魅力」によって、被害者をまず惹きつけにかかる。次に、嫌味、皮肉、口調、態度など、ひとつひとつを取ってみればとりたてて問題にするほどのことではないと思えるようなささいな事柄/やり方によって、被害者の考えや行動を支配・コントロールしようとする(支配の段階)。この段階では、加害者は被害者に罪悪感を、周囲には被害者が悪いと思わせようとする。被害者が自立しようとすると、中傷や罵倒などの精神的な暴力をふるい始める(暴力の段階)。
モラル・ハラスメントの加害者が行う個々の攻撃行動は、普通の人でもやってしまうことがあるものだが、普通の人はためらいや罪悪感を伴ってしまうところを、「本物の加害者」は自身のほうが被害者だと思っているほどの感情の持ち主であるという。(Wikipediaより)

まさに母そのものなのである。そしてモラル・ハラスメントの対処法はただ1つ。被害者が加害者と別れること以外にないそうだ。
 幸いというべきか、以前も述べたが父は父でまた変わった性質をしており、理不尽な母の発言を理解できない事が多いようで、そこまで精神的にまいったりはしていないようだ。何年かに1回「耐えかねた被害者が加害者に肉体的な暴力をふるってしまう」ことがある程度。むしろ最も精神的にまいっていたのは、それをずっと見ていた私と姉かもしれない。
 ずっと、母の誤解を解こうとか父と常に仲良くしてもらおうとかそんな事ばかり考えていたが、モラル・ハラスメントを知った今、そんな夢のような事は幻想にすぎないのだとわかった。母は爆発すると必ず「離婚する!」と言うので必死になって止めていたが、本当は母のためにも父のためにもその方がいいのかもしれない。ただ、いわゆる「蜜月期」の両親は本当に仲睦まじく、これが永遠に続けばいいのになと子供ながらに思うのである。
 気になるのが、モラル・ハラスメントは連鎖するということ。こんな環境で育った私なので、いつか夫に対して母と同じ行動をとってしまうのではないかと気が気ではない。たまに夫に対して嫌味や皮肉を言っている自分に気づき、自己嫌悪に陥るのである。気づいているうちはまだ大丈夫とも思うが、気づかなくなるのが怖い。

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モラルハラスメント(Wikipedia)
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