顎関節治療部

健康

 左側の頭、顎、目、頬、歯が痛い件。勇気をふりしぼって東京医科歯科大学歯学部付属病院顎関節治療部へ行ってきた。ずっと半ひきこもり生活を送っていたので、1人で電車に乗って東京に行くのは約10年ぶり。初診受付は8:30からだったので必然的に電車に乗る時間がラッシュアワーになってしまったが、今日はお盆休みの真っ最中なので電車はかなり空いていた。そこを狙ったというのもある。夫がイヤホンを貸してくれたので、スマホで音楽を聞きながらネットを見たりしていたらいつの間にか御茶ノ水に着いてホッとした。
 病院には8:30少し前に到着して、初診受付の2番目に並んだ。いつもなぜか順番を抜かれてしまう私だが、今日は珍しく抜かされなかったのですごく嬉しかった。それでも予約の人がいたのか何やかや待たされて、診察が始まったのは結局10:00頃。すごくテンポがよく話もわかりやすい、みんなの党の渡辺喜美代表みたいな先生が担当してくださった。軽く問診をしてからレントゲン室に移動し、レントゲンを3枚撮る。そして再度診察してもらった結果、なんと顎関節に炎症はなく、とてもキレイであることがわかった。
 そもそも私のように何もしない時だけ痛くて食べる時に痛まないような場合は、顎関節の痛みというよりは周辺の筋肉の痛みと考えてよいそうだ。ストレスなどで歯をかむ癖があるのかどうか知らないが、筋肉が緊張して痛みが出ている状態と考えられるとのこと。口を大きく開けたり顎を左右に動かすとコキコキ音がするので「顎関節症」という名前はつけられなくもないが、それが痛みの原因ではないようだ。ちなみに顎の中心線がずれていて左右の顎の長さが違うのは、17-8歳の時に形成される骨の形がそうなってしまっただけで顎関節がどうにかなっている訳ではないので、特に心配しなくていいらしい。なるほど、納得すると同時に少しホッとした。
 問診のとき、4月に抗うつ薬をやめたことと最近イライラしていることを話したら、「そんなにイライラするのなら、抗うつ薬をもう少し飲み続けたほうがいいと思うけど」と言われた。抗うつ薬をやめたことが今回の痛みに少なからず影響しているかもしれないとも。イライラ→ストレス→かみしめ→痛みという可能性と、うつ病の症状として痛みに敏感になりやすいという可能性。アナフラニール1錠ぐらいたいして副作用もないのはわかる。でもやっとの思いで断薬したことを考えると、また薬に手を染めたくないのが本音である。その旨は話をして先生には理解してもらった。
 ではこの筋肉の痛みはどうすれば治るのか。やはり以前調べたとおりだったが、普段上の歯と下の歯が無意識のうちに触れてしまっていることが一番の原因なので、「歯をはなす」と書いた貼紙を家中に貼るのが効果的だそうだ。そしてそれを見た時の注意点は、意識して歯を離そうとするとそれはそれで力が入ってしまうので、ただ単に数回深呼吸をするだけでいいのだそうだ。他にはキッチンタイマーをかけて、鳴った時に深呼吸するという方法も教えてくださった。
 そしてもう1つ大事なことは、完全に治そうと思わないこと。これは感染症みたいな急性のものとは違うので、痛みは半減ぐらいはするものの残っていくだろう。それはうつ病と同じだと言われた。完全に治すことばかり考えずに、症状を受け入れて上手につきあっていくことも必要だというお話を聞いて、すごく納得してしまった。
 今回も勝手に自己診断して悶々としていたわけで、行ってみたらたいしたことはなかったことが恥ずかしい。私が大げさに騒いでいただけだったのかなあと反省している。不思議なもので、大学病院に行くと決めてから痛みはなぜか軽くなり、今日なんて本当にわずかな違和感ぐらいしか感じない。1日中痛みのことばかり考えて気が狂いそうだったのはなんだったのか。どこか精神的な原因もある気がするのは否めない。
 心配していた費用だが、自由診療の「じ」の字も出ず、普通に保険診療で3,000円ほどだった。会計が終了したのは11:30で、約3時間の滞在だった。

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