ホームでの声かけ

うつ病

 20日の夜6時過ぎ、JR京浜東北線の東神奈川駅で人身事故があった影響で、京浜東北線、東海道線、横須賀線が動かなくなってしまったそうだ。横浜に住んでいる人なら知っていると思うが、東神奈川付近はこの3つの線路が横に並んでいて、どこか1つの電車からでも緊急停止信号が出されると、3つ全ての電車が停まってしまうのだ。ちょうど帰宅ラッシュも重なって電車はすし詰め状態。なかなか動き出さない電車に「いいかげんにしろ!」などと怒鳴り出す人もいたそうだ。
 どんな原因の人身事故だったのかはわからないが、鉄道の人身事故というと私はどうしても飛び込み自殺を思い出してしまう。自分がうつ病で会社に通っていた頃のことを思うと今となっては本当に怖いのだが、常に鬱々としていたため気がついたら線路や道路にスーッと吸い込まれそうになったものだ。あの頃は残っていたわずかな理性でなんとか踏みとどまっていた。中には決意を持って飛び込む人もいるのかもしれないが、無意識にという人も多いのではないだろうか。もちろん、酔っ払いや目の不自由な方の転落事故も多いと聞く。そうするとやはりホームドアの設置が急がれるところだが、1駅当たり数億円から十数億円かかる整備費がネックになっているのだという。
 国土交通省の「ホームドアの整備促進等に関する検討会」が2011年8月に発表した「中間とりまとめ」には、「心のバリアフリーに関するソフト施策」が掲げられているという記事を読んだ。要するに「まわりの人々が気を配り、目の不自由な人に声をかけましょう」という話だ。これは目の不自由な方だけではなく、酔っ払いや、まさに飛び込まんばかりに思いつめている人に対しても有効なのではないかと思った。私は今では電車に乗る事はほとんどないが、これも以前辛い思いをしたことを覚えている人間としての義務だろう。もし外出先でそういう事に気づいたら、勇気を出してできるだけ声かけをしていきたいと思う。

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なぜ駅にホームドアの設置が進まないのか(Buisiness Media 誠)
駅のホームドア、なぜ増えないの?(Buisiness Media 誠)
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